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乳房再建の術式

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乳房再建の術式は、患者さん自身のお腹や背中の組織(自家組織)を使う自家組織による乳房再建と、ティッシュ・エキスパンダー(皮膚拡張器)ブレスト・インプラント(シリコン製人工乳房)を使うインプラントによる乳房再建の2つに大きく分けられ、両方を併用する場合もあります。

どちらの方法で乳房再建を行うかは、行った乳がんの手術方法、乳房の大きさ、胸の皮膚や組織の状態、年齢、手術していない側<健側(けんそく)>の乳房の下垂の程度などに加え、患者さん本人の希望やライフスタイルを考慮して検討されます。

それぞれの方法には、次のような特徴があります。長所・短所を理解して、主治医とよく相談のうえ、適した方法を選ぶことが大切です注)

表 乳房再建の術式による比較
  自家組織による再建 インプラントによる再建
手術時間 4~10時間程度 2~3時間程度
入院期間 10日~2週間程度 3~4日(日帰りも可能)
傷あと 組織を取った部分に残る 乳房切除術の傷あとのみ
体への負担 比較的大きく、社会復帰までに時間がかかる 比較的小さく、社会復帰が早くできる
仕上がり
  • 下垂など、より自然な形
  • 柔らかく、体温を感じる
  • 姿勢によって形が自然に変化する
  • 下垂などの形を作るのは難しい
  • やや硬く、体温を感じにくい
  • 姿勢によって形が変化しない
起こりうる合併症 感染、皮弁壊死など 感染、被膜拘縮など
費用 保険適用 保険適用
(2013年7月より適用開始)

<出典>日本乳癌学会編:患者さんのための乳がん診療ガイドライン2012年版 金原出版株式会社:73-77, 2013より改変

注)
施設によって得意とする術式があるため、希望する方法で再建術を受けられる医療機関を選ぶことも重要です。
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<参考・協力>福田 護ほか:ピンクリボンアドバイザー認定試験公式テキスト
『ピンクリボンと乳がんまなびBOOK』発行/社会保険出版社 発売/主婦の友社,2013