ご家族の方へ
ご家族や周囲の方へ
さまざまな立場の乳がん患者さんのご家族や周囲の方を支える情報や相談窓口、制度があります。乳がんを正しく理解して患者さんに寄り添い、よい相談相手になると同時に、ひとりで抱えずに、医療関係者や「がん相談支援センター」等にご相談ください。
がんになったご本人とあなたを支える3つのヒント
【ヒント1:患者さんの気持ちや希望を理解する・尊重する】
その時々で、患者さんご本人の気持ちや希望を理解し、尊重するように努めましょう。がんになっても、患者さんとの関係や絆が変わることはありません。あなたがいてくれることそのものが支えになります。「うまくサポートできるか」と過度に不安にならずに、一歩一歩進んでいきましょう。
【ヒント2:情報とうまく付き合う】
情報とうまく付き合いましょう。
あなた自身が適切な情報を得ることは大切
診断されたご本人だけではなく、あなたが適切な情報を得て病気や治療の理解を深めることは、患者さんやあなたの不安を減らし、現実的な見通しを立てることに役立ちます。
不確かな情報にまどわされず、乳がんに関する正しい情報を集めましょう。病状や今後の治療について理解を深めたり準備をしたりすることで、冷静に判断し、前向きな治療を患者さんと一緒に検討することができます。
得た情報を信頼していいか、利用していいかどうか迷ったときは、医療関係者や「がん相談支援センター」等にご相談ください。
治療の中で使われる言葉を理解する
がんの治療では、「標準治療」が重要なキーワードです。「標準治療」とは、科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療であることが示されたものです。
【ヒント3:ご家族や周囲の方が自分自身も大切にする】
ご本人を支えるためにも、あなた自身の心と体、生活を大切にしましょう。
ご家族や周囲の方は、「本人はもっとつらいのだから」と気持ちを我慢してしまうことも少なくありません。その一方で、ご自分の日常生活も維持していく必要があります。そのため、ご家族や周囲の方は、「第二の患者」ともいわれます。
ご本人の治療をサポートするためにも、意識的にあなた自身をいたわり、支援を求めましょう。
<出典>がん情報サービス(https://ganjoho.jp/public/support/family/fam/index.html)(アクセス:2024年8月)
乳房再建に関するご相談
乳房再建におけるチーム医療では、患者さんが乳房再建を受けるかどうかを決める時から、入院中・退院後、定期検査まで、様々な医療スタッフが関わります。医療スタッフはご家族や周囲の方とも一丸となって、患者さんが新しい乳房とともに生活していくのを支える役割があります。困ったことや疑問、不安なことがあれば、ご家族や周囲の方からも、医療従事者にお気軽にご相談ください。また、乳房再建の体験者がピアサポーターとして活動している施設では、実際に手術を受けた患者さんの経験談を聞くことができます。
本サイトの他に、日本形成外科学会や日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会のホームページなどにも乳房再建の情報が掲載されています。患者さんご本人と一緒に信頼できる情報をご確認の上、まずは乳腺外科の担当医にご相談ください。
一般社団法人 日本形成外科学会 編. 患者さんと家族のための乳房再建ガイドブック, 医歯薬出版株式会社. p.7, p.44, p.134 Q5, 2024