乳がんの検診と検査
精密検査
精密検査は乳がんであるかどうかを診断するための検査です。手順としては、再度マンモグラフィや超音波での画像診断を行います。画像診断で「乳がんの疑いあり」と判定された場合は、がん細胞があるかどうかを調べる「細胞診」、「組織診(生検)」という病理検査注)が行われ、その結果と合わせて、乳がんの確定診断が行われます。
精密検査を行うには、乳腺専門医のいる医療機関を選びます。乳がんが発見された場合は、その医療機関で治療を受けることが多いので、通院しやすい場所であるかという点も大切です。
注)顕微鏡などを用いて細胞や組織を調べる検査の総称。病気の診断や原因の究明を目的とします。
<参考・協力>福田 護ほか:ピンクリボンアドバイザー認定試験公式テキスト 『ピンクリボンと乳がんまなびBOOK』
改訂版第2刷発行. 発行/社会保険出版社 発売/主婦の友社,p.48-53,2019
細胞診
乳房のしこりや分泌物などの細胞の一部を採取して、がん細胞があるかどうかを顕微鏡で調べる検査です。細胞を採取する方法によって、主に次の3つに分かれます。いずれも麻酔は行いません。
<参考・協力>福田 護ほか:ピンクリボンアドバイザー認定試験公式テキスト 『ピンクリボンと乳がんまなびBOOK』
改訂版第2刷発行. 発行/社会保険出版社 発売/主婦の友社,p.48-55,2019
組織診(生検)
太い針を使ってしこりの組織を採取して顕微鏡で調べます。採取される細胞の量が多いので、細胞診より確実な診断が可能となります。また、がん細胞があるかどうかに加えて、がんの悪性度やホルモン感受性のタイプ(乳がんのサブタイプ)もわかります。細胞を採取する方法によって、主に次の3つに分かれます。いずれも局部麻酔のうえ、採取を行います。
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図 組織診
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細胞診では、検査できる細胞(検体)の量が少ないため、きちんと採取できている場合はがんと確定されることもありますが、細胞診は最終診断ではなく、推定診断として行われます。細胞診の結果に加えて、組織診により推定される組織型を調べることが推奨されています。
<参考・協力>福田 護ほか:ピンクリボンアドバイザー認定試験公式テキスト 『ピンクリボンと乳がんまなびBOOK』
改訂版第2刷発行. 発行/社会保険出版社 発売/主婦の友社,p56-57,2019