乳房再建に関する正しい情報を提供する乳房再建ナビ

乳がんの治療

乳がん手術の術式

乳がん治療は、手術を基本とし、その前後に放射線療法薬物療法を組み合わせて行います。乳がんの手術の術式には、大きく分けて次の2種類があります。

乳房温存手術は、放射線療法と組み合わせることで、乳房切除術(全摘術)と術後の生存率に差がないことが示され、選択されることが多くなりました。現在行われている乳がん手術の術式の割合は、温存手術が約6割、切除術が約4割となっています注1)

ただし、温存手術を行うことができるのは、比較的初期の乳がんです。がんの広がりが大きい場合は、温存手術の適応とならず、切除術が行われます。また、乳房温存療法では、切除術に比べて局所(乳房内)での再発率がやや高いため、それが心配な場合には切除術が選択されます。

最近では、温存するよりも整容性注2)に優れた乳房再建術を希望して、切除術を選択する患者さんも増えています。

各術式による手術後の生存率、局所再発率、整容性の維持について比較すると、下の表のようになります。

表 乳がんの手術方法による比較
  乳房温存手術放射線療法
<乳房温存療法>
乳房切除術 乳房切除術乳房再建術
生存率 差がない
局所再発率 やや高い ほとんどない
整容性の維持 保たれる 保たれない 保たれる

<出典>福田 護ほか:ピンクリボンアドバイザー認定試験公式テキスト『ピンクリボンと乳がん まなびBOOK』 発行/社会保険出版社 発売/主婦の友社, 2013 より改変

注1)
<出典>日本乳癌学会:全国乳がん患者登録調査報告 2011年次症例
注2)
整容性:手術後の美容的な仕上がり、見た目のこと。乳房の大きさ、形、位置、傷あとなどにより評価されます。

<参考・協力>福田 護ほか:ピンクリボンアドバイザー認定試験公式テキスト
『ピンクリボンと乳がんまなびBOOK』発行/社会保険出版社 発売/主婦の友社,2013

「乳がんとは」の記事一覧

日本人女性に増え続ける乳がん

乳がんの発生と進行

乳がんの分類

「乳がんの検診と検査」の記事一覧

乳がんの検診と検査

乳がんの確定診断

乳がんの確定診断

乳がんの治療

乳がん治療の概要

乳がん手術の術式

乳房部分切除術(乳房温存手術)と乳房切除術(全摘術)

リンパ節郭清 センチネルリンパ節

薬物療法

放射線療法

乳がん手術後の注意点 

乳房再建術

何を大事にして選択するか

乳房再建術とは

インプラントによる乳房再建

自家組織による乳房再建

乳頭・乳輪の再建

乳房再建術の費用

乳房再建後のケア

インプラントによる乳房再建に特有の注意・ケア

自家組織による乳房再建に特有の注意・ケア

トップページに戻る

Search

病院検索