乳がんの分類
乳がんの状態は、組織型、乳がんの病期(ステージ)、乳がんのサブタイプによって分類されます。これらの分類によって個々の患者さんの病気の状態を判定し、それに基づいて治療方法が選択されます。
組織型<非浸潤(ひしんじゅん)がん・浸潤(しんじゅん)がん>
がん組織の構造や特徴、がん組織の広がり方によって乳がんを分類したものを「組織型」といいます。乳がんの組織型は、がん組織の広がり方によって、「非浸潤がん」と「浸潤がん」に大きく分けられます。
非浸潤がんは早期の乳がんで、がん細胞が乳管の内側にとどまっている状態です。予後が良いことが知られており、手術でがんを切除すれば再発や転移をすることはほとんどありません。次に説明する乳がんの病期(ステージ)では0期にあたります。
一方、浸潤がんは、がん細胞が増殖して乳管の壁を破り周囲の組織に広がった状態であり、血管やリンパ管に侵入するため、再発や転移をする危険性があります。
非浸潤がんであるか、浸潤がんであるかは、手術前の検査からある程度は予想できますが、正確に診断するのは難しく、手術後の病理検査で明らかとなります。
<参考・協力>福田 護ほか:ピンクリボンアドバイザー認定試験公式テキスト
『ピンクリボンと乳がんまなびBOOK』発行/社会保険出版社 発売/主婦の友社,2013