乳がんの確定診断
乳がん確定後検査(術前検査)
乳がんであると診断された後は、治療方針をたてるために、MRIやCTなどの画像検査により、乳房内のがんの大きさや広がりを調べます。この検査の結果、手術で切除すべき範囲―すなわち乳房部分切除術(乳房温存手術)と乳房切除術(全摘術)のどちらが適しているか、また手術前の薬物療法が必要かどうかを判断することができます。
そのほか、がんの転移が疑われる場合には、骨シンチグラフィ検査、PET検査、腹部超音波検査などを行い、骨や全身、お腹の臓器に転移がないかどうかを調べます。
MRI(磁気共鳴画像)検査
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特徴:
- 磁気を利用して体の内部の映像を描き出す方法
- 放射線を使わないため、放射線被ばくの心配がない
注意点:
- 体内にエキスパンダーやペースメーカーなど金属が埋め込まれている場合は行えない
- ドーム型の機器に入って撮影するため、検査中の閉塞感や騒音・振動を不快に感じる人もいる
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CT(コンピューター断層撮影)検査
特徴:
- X線によって体を輪切りにした状態の画像を描き出す方法
- CT検査よりもMRI検査のほうが画像が鮮明なため、現在はMRI検査を行う施設が多い
注意点:
- 多少の放射線被ばくがある
<参考・協力>福田 護ほか:ピンクリボンアドバイザー認定試験公式テキスト 『ピンクリボンと乳がんまなびBOOK』
改訂版第2刷発行. 発行/社会保険出版社 発売/主婦の友社,p60-61,2019